過去にこだわり未来を見ず


f:id:aonisai12345:20240216133545j:image

過去には戻れないのに、人の過去にこだわる人間のなんと多いことか。

 


そう言いながら、俺も昔は好きな女性の過去が気になって気になって、夜も寝れない時があった。好きな人の過去まで、自分のモノにしたくて、その人の生きてきた過去まで否定しようとした日々があった。

 

今はまったく何も感じなくなった。その人の過去があるから、現在の好きになった人がいるのだ。過去の積み重ねが、今のその人の愛らしい人柄に繋がってるからだ。

 

人の過去は料理で言うところのスパイスでしかない。甘くもあれば、辛くもあり、たまに激辛で食べる人を選ぶ時があるのと一緒だ。もちろん料理に好き嫌いはあって当然だけど、どんなスパイスが入ってても、食べ物であるのは間違いないのだ。

過去にこだわり、女性の過去を責める人は、さぞかし輝かしい人生を送って来たんだろうな?人の過去の恋愛にも文句を言えるぐらいだから、人に誇れる恋愛遍歴を歩んで来たはずだ。

 

まさか、夜の繁華街で怪しい客引きに付いて行きピンクの看板の店に行ったり、そしてカタコト日本語の中国式マッサージ店の常連になったり、ド直球にパパ活女子にお金払って、大人の課外授業を受けたりしてないだろうな?

 

そんな欲望にまみれた人間が、女性の過去の恋愛にダメ出しするなんて言語道断だ。

 

男性経験が多いことの何が悪いのか?

 

なんだ、君はあれか?山奥から東京まで、息子に会いに来た両親の観光案内を、昨日免許取り立ての彼女に運転させて観光案内させるのか?あの東京の複雑な道を初心者若葉マークの彼女にか?

 

それより、ベテランタクシー運転手みたいに、

 

「お父さん、お母さん、東京の道路を理解するには、まず主要な幹線道路は放射状に走ってるのを覚えた方がいいんですよ、あっ!ここの裏道通ったら、目的地まで10分短縮出来るから通りますね!」

 

どうだ、こんな彼女の方が100倍安心して運転を任せられるじゃないか。

 

これは運転技術に例えたが、そのものズバリ、恋愛でもベテランの方がいいに決まってる。

 

例えば君が恋愛若葉マークの初心者だとして、初めて付き合った彼女が人間国宝ばりの恋愛マスターだった場合だ。君は彼女の磨き上げられた肢体をどう扱い、どう料理するのだ?

 

フランス料理が作れる材料で、オドオドした君の腕では、せいぜい、のりたまかけた白米と目玉焼きを焼くぐらいの料理しか出来ないだろ?

 

しかし、人間国宝恋愛マスターの彼女ならば、

 

「いいこと、ジョージたん。女のカラダはトビウオでもありバイオリン。あなたの指先で空高く飛び跳ね踊らせることも出来るし、普通のバイオリンをストラディバリウスに変える事も出来る。さあ、ジョージたんの指で踊らせてみて、奏でてみて!」

 

こう言って導いてくれて、君の初めての恋愛はきっと上手く行くだろう、君が彼女の過去にこだわらなければだが。

 

実は、恋愛若葉マークだと思ってる彼女が、嘘を付いて偽ってるケースも多々あるとは思う。なぜ偽るのか?それは過去にこだわる男が多いからに他ならない。

 

戻れない過去、戻せない人生。今の人を好きになったのに、その人の過去にこだわって、その人を好きになった事さえも否定するのか?

 

なんと、愚かな考えなんだ。

 

俺は水商売の女性と知り合って、付き合った時もあったが、あの人たちがいるからモテない男が救われているのだ。

 


古代バビロニアでは「聖娼」という制度があり、女性は義務として、全員一回は神の神殿にて体を捧げたのだ。シュメル神話(紀元前4000年くらい)を読むと、そこには金銭が発生していて、文献的にも売春は最古の職業の一つであるのは確かなのだ。

 

もし、性産業が全面禁止になったら、世の中の性犯罪の発生率はかなり上がるはずだ。行き場のない欲望は発散する場所がどうしても必要なのだ。

 

それほど、夜の世界の女性たちは必要な存在であり、隠される職業ではないのだが、やはりそこの世界に居たことを隠す女性は多い。男だけではなく、周りの親類もそのような過去を持つ女性を好まない場合も多いからだ。

 

 

ここまで、過去にこだわる男性を責める立場となって書いてみたが、女性も過去にこだわる人もたくさんいるとは思う。そう考えると、幸せな精神状態になるためには好きな人の過去が気になるのは仕方ないのかなとは思う。

 

俺もある女性から「実は過去に会社の人から無理やりされた事があるの…それがトラウマでジョージさんに優しくされるのが申し訳無くて…」そんな事を打ち明けられた事があった。

 

そこでジョージは「いいんだよ、そんな過去を打ち明けさせてしまって本当にごめんね、もう何も言わなくていいから…」

 

そんなドラマのようなセリフを言った、1週間後には連絡しても無視されて連絡も途絶えた。涙が溢れた。優しさが行方不明。優しさロンリネス。

 

 

でも、それでいい。

 

 

俺は過去にはこだわらない。

 

 

そう、俺が過去にこだわらないのは過去を思い出すと涙が溢れるから。カッコつけて書いてきましたが、過去を思い出すと辛いから。

 

ジョージ、過去は捨てて未来しか見ない。

 

 

そう、人はいつだって未来に向いて歩いて行くしかないのだ。