弱さから逃げられない


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俺は自分の失敗や弱い部分ばかりを書いている。

 

見てる人には「男のくせに情けない」とか「いつまでも過去の事を女々しく書きやがって」とか思われてるかも知れない。

 

まさしく、俺は情けなくて女々しい人間だ。

 

しかし、もうちょっと詳しく説明するなら、過去の事を何回もしつこく書くのは、いつも見てくれて最初から俺の書いてる過去のエピソードを知ってる人ばかりじゃないからだ。

 

俺がどんな人間かも分からずに何気なく見てくれる人もいるだろうから、自分の説明のつもりで何回も書いてる。

 

本当は隠したい恥ずかしいエピソードばかりだが、文章を書き始めた動機は、自分の生きた足跡を残したいという思いで書き始めたから、やはり恥ずかしく情けないエピソードと言えど、本当の俺も知ってもらいたいという思いが強い。

 

この先、何も言わずに、この場所からいなくなる事はないとは思うけど、いつ何があるか分からないから、本当の俺の人生を書くしか選択肢はない。

 

弱くて情けないことこそが、俺の事実なのだ。

 

そして、決して人を押しのけたり、強引に人から何かを奪ったりするような人間には、今後もなれそうにない。

 

本当は、そんな強引な人間の方が特をする世の中なのは分かってるが、俺に、俺という人間の本質は変える力は、もう残ってない。

 

俺は一切の殴り合いの喧嘩をしたことはない。一方的に殴られたことはあるが。

 

人に本気でキレたことも、一回しかないかな?

 

お金を貸してる女性から、

 

「本当にアンタはなんも役に立たん!」

 

こんな言葉を言われて、今まで鬱憤が溜まってた俺は自分の携帯をぶち壊して、その場を車で飛び出した。

 

人生初のブチ切れだ。

 

これ以外で、人にキレたことはないし、人を罵倒したこともない。

 

俺が人の借金を背負って、さらにその人の生活費も出して、さらにその人から長年モラハラを受けてたと聞くと、

 

「なんで、そんな扱いを受けて離れないの?」

 

「そんなに好きで離れたくなかったのか?」

 

「何か相手に弱みを逃げられてたのか?」

 

そんな疑問を持たれるとは思うが、相手が俺から離れたいと言ったなら、俺は何も言わずに離れたいと初期の初期から思っていた。

 

愛情など、とっくの昔に消し去るほどの女性からの激しい怒りと罵倒を毎日のように受けてたので、俺の心には虚しさと悲しさばかりが渦巻いていた。

 

その女性はタバコを吸ってたのだが、近くにコンビニがあるのに、自分がいつも買ってる店のタバコがほしいと言い出した。そこがちょっと安くなるからだ。

 

しかし、高速に乗って行かないと渋滞に巻き込まれて、買って戻って来るまで1時間以上はかかる。でも、すぐにタバコが必要だと嘆いている。

 

「俺が近くのコンビニで買って来るよ。お金は俺が出すから損はしないし」

 

そう優しく諭しても、いつもの店のタバコがいいと言って言うことを聞かない。だから、俺が高速に乗ってタバコを書いに行くのだ。コンビニより少しだけ安くなるタバコを買いに、高速の料金往復千円を使って、近くの5分で着くコンビニを無視して、遠くのちょっとだけ安いタバコを買いに行く俺。

 

どう思いますか、みなさん?

 

なんという無駄な時間と無駄な出費…

 

これを「何言ってんだ?」と放置すると、所構わず人前だろうとも俺にブチ切れる。大声で怒り散らかす。

 

俺はなんとか彼女の怒りを抑えようと思って、言うことを聞くうちに、その要求が悪い方にエスカレートして激しいモラハラを受けるようになったのだ。

 

他にも、あるお店に入ると、先客が隅っこの椅子に座ってる。しかし、彼女はあの席に座りたいと言う。俺がさすがに先客いるから無理だと言うと、

 

「ムカつくから、あの客どけて!」

 

こんな、むちゃくちゃな要求も日常茶飯事だった。

 

このような日常を過ごした上で、彼女の車を買ったり、生活費を出したりしてた上での、

 

「本当にアンタはなんも役に立たん!」

 

のセリフを言われたのだ。

 

これはブチ切れてもいいでしょ?

 

俺もブチ切れて飛び出したはいいが、この女性を必ず助ける!と宣言して付き合ったのだ。だから、自分から飛び出したことへの罪悪感が次から次に心に押し寄せる。

 

俺から女性を助けると断言したのだ。だから自分から離れる選択は取れなかった。

 

全力で女性を助けて、その上で女性から、

 

「今までありがとう。もう、離れてもいいよ」

 

この言葉が出るしか離れる方法はないと思って、女性からの激しいイジメとも言えるモラハラに長年耐えに耐えてたら、両親まで巻き込んで、とんでもない結末となってしまった。

 

俺が圧倒的に強い人間だったら、こんな事にはならなかった可能性が高かったが、俺は本当に弱かった。

 

真正面から、この女性とぶつかって本気で喧嘩を出来る強さがあったら良かったのだろうか?

 

俺は彼女の言うことを出来るだけ聞いて、なんとか穏便に過ごす方ばかりを選んでしまった。

 

人を殴ったこともなく、人を本気で怒ることも出来ず、1人の人間を増長させるだけ増長させてしまった優しさの仮面を被った弱き人間だ。

 

人前で土下座を強要させる女性にさせてしまい、最終的には、人に自殺まで強要させる人間にさせてしまった。

 

時間を戻せ、気持ちを元通りにしろ、電車に飛び込め、死んで詫びろ、内蔵売って金作れ、実家に火をつける…

 

人間として、言いたくない言葉を俺の弱さのせいで言わせてしまったかも知れない。

 

絶対になりたくない嫌な人間にさせてしまったかも知れない。

 

俺が弱いせいだ。

 

俺がもっと強い人間だったら、落ちていく人間性を止めることが出来たかも知れなかった。

 

 

人に安易に関わる弱さは罪だ。

 

 

全てを失った今でも、罪深い自分の弱さから逃れることが出来ないままだ。